「どうしても英語力が上がらない」という悩みについて

などと悩まれている方、いらっしゃるかもしれません。

今回は、「もしかしたら、こういう原因かも。」というネタをお話ししたいと思います。かなり、厳しい意見を書くつもりです。

もしかしたら、これが原因かも。

みなさんは、「母国語の能力と英語の能力の関係」ということは考えたことがあるでしょうか？

社会人が大人になってから英語を学習するにあたり、母国語をベースに言語力が構築されていくことを考慮に入れておいた方が、間違いなく英語力を伸ばすことができると私は考えています。

私は、この話を、同僚の中国人（日本語ペラペラの人）に、この話をされて、目からうろこが落ちました。

私の同僚に、一緒に英語クラブをやっていた日本語がペラペラな中国人がいるんですが、彼は「俺の日本語能力は、中国語の能力を超えることはできない。中国語が日本語の基礎になっているからだ。」ということを言ってました。

つまり、「中国語の能力が低いと、日本語の能力も低くなってしまう」ということです。

彼曰く、「中国語の能力≧日本語の能力」だというんですね。

これは、まさに、英語学習にも当てはまると思います。

つまり、「日本語の能力≧英語の能力」は、大人になってから英語を学んだ人には、だれにでもあてはまってしまうんですね。

つまり、もしかしたら、英語ができないのは、母国語の能力が低いからという可能性があります。

TOEICなどは、比較的、長い文章を速く読ませる試験も含まれています。日本語で速く読めない人が、英語で速く読めるわけがないですので、もしかしたら、これが原因でTOEICの点数が上がらないという可能性は、十分考えられます。

例えば、このブログで何度か紹介させていただいたTEX加藤さんは、以下のように述べてます。

日本語の本を読むのも、実は英語のリーディング力UPにつながります。当たり前のことですが、母語を読むのが遅い人が、外国語になるといきなり速く読めるということはないからです。スコアが短期間に急上昇する人は、「読書が趣味」「国語が得意」という人が多い印象があります。

TOEICテスト BEYOND990　超上級問題＋プロの極意　P178 より引用

実は、英語よりも日本語のほうが重要

英語学習において、このような母国語の問題を指摘する人は少ないとは思いますが、これは、英語学習を挫折してしまうかなり大きな要因になっている可能性が高いため、非常に重要です。

読書の習慣がない方や、国語が得意ではない方は、日本語の本の読書も、英語学習と同時に始めたらいかがかと思います。

最近は、AI技術の研究者から「大人も日本語が読めてない」という指摘があがっています。例えば、以下のような本に、そのような内容のことが詳しく載っています。

大人が日本語をきちんと読めてないという指摘がされています。大学入試でも、MARCH（明治、青山、立教、中央、法政）ぐらいだったらAIでも合格点をとれるけれども、「読解力」が問われる東京大学などの入試にはAIでは受からないらしいんですね。

そして、いかなる勉強をするときにでも、「母国語」による解説が伴うので、「母国語の読解が何よりも重要」という主張なんですね。

私は、英語学習において、まさに、このことの重要性を感じています。文法の学習でも、やはり、日本語で解説されており、解説文の意味を把握できずに英語の勉強はできないと感じています。

そして、文法の参考書などをしっかり読むのは、案外、難しいと感じます。

「日本語の能力が重要だ。」というのは、私は重々感じて、日本語の本をたくさん読むように心がけています。

このように考えてくると、やはり、日本語の能力というのは非常に重要ですよね。そのことに気づかずに英語の勉強ばかりやっていても、英語の能力は向上しません。

そこで、まずご自身の日本語を確認するために、上記の本に「日本語能力の確認テスト」がついているので、実施してみてはいかがでしょうか？

もっと、正確に日本語能力を測定したい方は、以下のような試験もありますので、利用してみてはいかがでしょうか？

「読む力」を測る リーディングスキルテスト（RST）

「リーディングスキルテスト」は「読む力」を測るテストです。文章に書かれている意味を正確にとらえ、新しい知識を身につけるために必要な「骨太の読む力」を科学的に測定・診断します。

www.yozemi.ac.jp

あまりできなかった方は、日本の学習から始める必要があると思います。できた方は、安心して英語の学習を始めましょう。

もちろん、これは「社会人向け」に記事を書いていて、「子供」の英語力には上記は当てはまらないことを付け加えておきたいと思います。子供は、そういう言語の壁さえ超えていってしまう力強さがあり、うらやましくさえ思います。

まとめ

今回の記事をまとめると、

• 日本語の能力が、英語能力の獲得に大きく影響する
• 大人も日本語が読めてないという調査もあるからチェックする必要あり
• 日本語能力が足りない人は日本語能力を高めることから始める必要あり
• 日本語能力がすでに高い方は、安心して英語学習に取り組むべし

ということだと思います。

これは、あまり指摘する人がいない一方で、かなり重要なことだと思います。

「英語学習がどうしてもうまくいかない。」と感じている方は、一回、日本語の能力が、英語学習をする上で十分であるかを確認してみることをおすすめします。

英語を学ぶには、英文法、英単語を学ばなければならないですし、日本語の能力を高める必要もあるんですよね。そう考えると、英語学習が大変だと思う一方、色々やることがあって、これは一生かかっても成し遂げられるかわからず、非常にチャレンジングなテーマであることがお分かり頂けるかと思います。

英語学習って、楽しいですよね。（と、思い込むことも重要と思います。）

読んでくださった皆さんのお役に立てればうれしいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。