海外出張は何しに行ったんですか?
私、海外出張行ったことがないから体験談が聞きたいです。
このような質問を実世界でいただくことがあります。それでは、今回は、海外出張の「ボストン編」についてご紹介したいと思います。その後、プロビデンスにも行きましたので、のちほど「プロビデンス編」もご紹介したいと思います。
まずは結論から(アメリカで英語は通じたのか?)
これは、「通じた場合も、通じなかった場合もありました。」というのが結論です。
まず、「空港の手続き」や「ホテルのチェックイン」などではほぼ問題なく通じました。
プレゼンテーションも、内容を理解してもらえたと思います。ただ、相手の言っていることを100%理解できたというわけではありませんでした。また、英語での質疑応答は非常に難しかったです。
また、休日に、レッドソックスの球場である「フェンウェイ・パーク」のツアーに参加したりしたのですが、そこでの本場の英語は1割も聞き取れなかったです。これは、日本にいただけでは聞き取れるようにならなそうな気がします。
それでは、何のためにアメリカ出張に行ったのかを述べていきたいと思います。
出張の目的
シミュレーション技術の情報収集
アメリカのボストンで行われる、一週間連続で開催される規模の大きなシミュレーション・テクノロジーのカンファレンスで情報収集するのが第1の目的でした。
ユーザー側の発表もあるため、ソフトの適用事例などを聞いてきて、使える技術がないかなどを調査してきました。
また、欧米に比較して、日本の技術が遅れているのではないかという問題意識もあり、これらを調査するのも目的でした。
シミュレーション会社の役員へのプレゼン
シミュレーションソフトは、いろんな会社で使用されていて、目立っておかないと私が勤務している企業ぐらいの規模だと、プレゼンスが低下してしまうと考えてました。そこで、思い切って役員に「うちの会社の面倒をきちんと見てください。面白いことをやろうとしていますので。」というのを伝えに行こうと考えました。
「買っているんだから、うちらがお客さんだ。行くことを聞いてくれ!」と言っているだけでは、表面上は「わかりました」とは言ってくれるとは思うんですが、本気でサポートしようと思ってくれるようにはならないと思います。
そこで、「みんなで楽しいことをやっていきましょう!」というのをどうしても伝えたくて、このようなプレゼンを実施してみました。
それにしても、よく、このような機会を設けてくれたなぁ・・・と、ソフトウェア会社の方には、とても感謝してます。
ソフトウェアの改善要求(これは、プロビデンス編でお伝えします)
「ソフトにこういう機能があったらいいなぁ」というのが4つぐらいあったので、それを本社の技術者に伝えに行きました。詳細は企業秘密になってしまうので、ご紹介することはできません。その代わりに、休日を利用していろんなところを観光できたので、そちらをご紹介したいと思います。
内容
いざ、ボストンへ
実は、ビジネスクラスで行くことができましたので、簡単に、どんな感じなのかをご紹介したいと思います。
シートは、寝るときはフルフラットになります。角度もいろいろ変えられるので、凄く楽でした。
飛行機の中では、「アメリカってどんな国なんだろうか?」と思い、持ってきた本で予習しておきました。アメリカの歴史が一通り載っている歴史の本で、この本は飛行機で読んでいって良かったです。特に、ボストンはアメリカ史の中では非常に重要なポジションを占めているので、そのことを知復習して重要性を再認識できただけでもかなり良かったです。(ピルグリムファーザーの到着、ボストン茶会事件など)
読みやすい本ですので、興味がある方はぜひお読みください。
そして、ボストン到着後は、ホテルまでタクシーで行き、チェックインを済ました後、みんなで(シミュレーション会社の方たちと)夕食を食べに行きました。以下のような雰囲気のところで、開放的な感じで楽しみました。
6月下旬ぐらいに行ったのですが、ちょうど気候も良くて、最高でした。
シミュレーション技術の情報収集
技術講演の概略
日本では、シミュレーション技術として、「実験とシミュレーションでは、どのぐらい相関がありました。」というような発表が多いのですが、アメリカでは、「設計に使えるシミュレーション技術」にフォーカスした内容が多かったです。
自動化や最適化の技術をフルに使って、よりよい設計を目指す技術を開発したという発表が多数ありました。
英語は、半分ぐらいは聞き取れた(TOEIC850点の時)感じです。ただ、シミュレーション技術の発表なので、写真や絵を見るとわかってしまうことも多々ありました。
ノーベル賞受賞者の公演
これはかなりビックリしたのですが、なんと、ノーベル賞受賞者の公演もありました。カンファレンスがボストンで開催されたということもあって、ノーベル賞受賞者の所属大学MITに近いからだとは思います。
Michael Rosbash氏が登壇されて、「体内時計のメカニズム」についての講演をされてました。
この方の英語は、全公演中、一番わかりやすかったです。やはり、このレベルのかたになると、どうやったらわかりやすく話すことができるのか、ということも、研究されているんでしょうね。
このようなビッグな方を呼んでしまうなんて、欧米のシミュレーション会社は凄いなぁと思いました。
ノーベル賞受賞の理由が、研究の概要などは、ご興味る方は以下のサイトを見てみてください。
役員向けプレゼンテーション
大雑把に言いますと、以下のような内容でプレゼンしました。
- 自己紹介と会社紹介
- 実施中のプロジェクトの詳細について
- 開発してほしい内容の概略
- 「一緒にやっていきましょう!」というお願い
実は、このプレゼンがあった日の午前中は、発表などは聞かずに部屋に閉じこもってプレゼン練習をしてました。そのぐらい、力を入れてプレゼンを実施しました。
おかげさまで、プレゼン自体は結構、うまく行きました。また、質問などの内容もおおよそ聞き取れました。そして、最後のほうに、「何か質問ありますか?」と聞かれたので、
流体解析ソフトについての戦略を教えてください。あなた方のソフトウェアは構造解析(固体のシミュレーション)は強いけど、流体のシミュレーションは弱いですよね。つまり、どのようにこの分野を強くしていくつもりですか?
と、少し失礼なことを堂々と質問してみました。
このような質問にも、だいぶ丁寧に答えてくれました。
そして、最後に証拠(記念写真)を撮って、このミーティングは終了しました。
全体としては、かなりうまくプレゼンも質疑応答もできたと思います。空港のラウンジや、ホテルの部屋で頑張ってプレゼン練習した甲斐がありました。
TOEIC850点というのは、プレゼンをするにあたり、あまり大した英語力ではないので、かなりの努力を必要とすることがわかりました。
観光
さて、ここからが本題です。たくさん仕事をした後は、たくさん遊ぼうというのが私のポリシーですので、実は、結構たくさん観光もしてきました。ボストン観光について、ご紹介したいと思います。
宿泊したホテルの紹介
このホテルに宿泊しました。実は、カンファレンス会場も、同じホテルにありました。
部屋はこんな感じでした。
アメリカやヨーロッパのホテルは、何人で宿泊するかではなく、部屋ごとに料金が決まっているとのことです。つまり、何人で宿泊しても、料金は変わらないらしいです。
そういう理由で、この出張に、奥様もつれてきている方も、何人かいました。飛行機代だけ出せば、出張である意味観光もできてしまう、ということですね。うらやましい限りです。
私は、ぜいたくにも、ダブルベッドが2台ある部屋に宿泊しました。しかも、同じホテルでカンファレンスもやっていたので、疲れたら部屋に来て休むこともできたので、本当に助かりました。
ハーバード大学
さて、ここからが本題(?)です。発表が終わってから、色々、近くを観光してきました。ボストンと言えば、世界でもトップレベルの大学、そう、ハーバード大学が有名ですので、まずは、行ってみました!
学内に博物館などもありましたので、少々、見学してきました。
「こんな大学で学べたら良かったなぁー」と、人生最大の後悔をしました。そのぐらい、素敵な大学でした。
MIT
ボストンって、ハーバード大学だけじゃなくて、MIT(マサチューセッツ工科大学)もあるんですよね。これが、ボストンの凄さかと思います。
MITは、ハーバード大の近くにあるので、こちらも少し見てきました。
ここの近くに、MITの生協もありました。そこで、面白い包装のチョコレートが売ってたので、会社へのお土産で買っていきました。そこには、
E/c^2 √-1 PV/nR って書いてありました。意味わかりますでしょうか?ちょっとこの文字だとわかりにくいので、お土産の写真が載っている以下のサイトをご覧いただければと思います。
オイスターバー
そして、夜はオイスターバーに行きました。ボストンは海があるので、海鮮料理も最高ですね。私は、アメリカにはあまり料理を期待していなかったので、良い意味で驚きでした。凄くおいしかったんです。
行ったお店は、上記のお店です。アメリカで初めてのレストランとのことです。かなり由緒あるところらしいです。
ベタで申し訳ないですが、やっぱり、ロブスターがおいしかったです。
「ハサミのところがおいしい」ということで、私はハサミのところを頂きました。これは、本当においしかったです。
このレストランは、J.F.ケネディーも良く来ていたらしく、「この席がお気に入りでした」と書いてありました。この席で食べたわけではないですが、斜め後ろぐらいで食べていたので、40年ぐらい違っていたら、ケネディーと会えていたかもしれません。
ちなみに、日本のレストランですと、ウエイターは誰を呼んでも来てくれますが、アメリカのレストランは違います。
私たちは、何度か、ウエイターの方を呼ぼうとしたのですが、振り向いてももらえませんでした。
ウエイターは、席ごとに決まっていますので、アメリカで食事をするときは、自分の席担当のウエイターを呼ぶようにしてください。ほかのウエイターを呼んでも、まったく反応してくれないと思います。
料理を満喫して外に出たら、すっかり暗くなってました。夜も綺麗でした。
ボストン図書館
ボストンは文化の街だけあって、図書館もかなり立派でした。
凄くきれいな図書館でしたので、いくつか写真を貼っておきます。
私は、この図書館を見て、「ボストンはかなり文化の程度が高い街だ」と確信しました。図書館を見れば、その町の文化の程度がわかります。こんなところで勉強できたら、最高ですね。
イザベラ・スチュワート・ガードナー美術館
次に、美術館に行きました。最初、「ボストン美術館」に行こうかと思いましたが、「ここが良い」と勧めてくれた方がいましたので、「イザベラ・スチュワート・ガードナー美術館」に行きました。ここは、凄くきれいで、見ごたえたっぷりでした。以下の美術館です。
この美術館は、本当におすすめです。写真を貼っておきます。
サンセットセーリングツアー
そして、ボストンには海もあるので、セーリングツアーにも行ってみました。具体的内容は以下のHPを参考にしてください。
凄く美しいセーリングツアーで、特に夕日が美しく、人生最高のひと時でした。
他にも、ホエールウォッチングなどもあるみたいです。ボストンは、観光するところがかなりたくさんありますので、かなりオススメです。
ブラジル料理店(すみません、どこだったか忘れました。)
その後、ブラジル料理店に行きました。お店の名前など忘れてしまいましたが、とてもおいしい料理店でした。
アメリカはイギリスと同じで、料理はおいしくないものと思っていたのですが、どこに行っても料理はおいしかったです。
料理店の様子がわかるように、写真を少し貼っておきたいと思います。
ボストンのレストランは、全部、美味しかったです。というよりも、おいしいお店に連れて行ってもらったからおいしいだけかもしれません。
フェーンウェイ球場ツアー
本当は、ボストン・レッドソックスの試合を見たかったんですが、やっていなかったので、野球場の紹介ツアーに参加しました。
現地の生きた英語に触れようと、英語でのツアーを選択してみました。
そして、ツアーが始まりました。英語でどんどん説明されていくんですが、1割も理解できませんでした。
TOEICの英語との違いに、かなり驚きました。やっぱり、TOEICはNHKのアナウンサーがしゃべっているような感じの英語なんでしょうね。実際のアメリカ人の観光案内のスピークは、スピードも圧倒的に違うし、発音の仕方も全く異なるように感じました。
この英語を理解できるようになるには、TOEICとかTOEFLではない、「生きた英語」の学習をする必要がかならずあると思います。のちほど、「生きた英語」の学習法も紹介していきたいと思います。
ボストン美術館
午前中、上記の「フェーンウェイスタジアムツアー」に行った後、ボストン美術館に行きました。
モネやルノアールなどの絵画が非常に美しかったです。
さらば、ボストン
そして、次の週に控えている「技術開発のお願いプレゼン」をするために、ボストンを旅立ち、プロビデンスに向かいました。
ボストンからプロビデンスには電車が出ているので、この電車に乗っていきました。
アメリカは車社会なので、人々はあまり電車には乗らないのではないかと思っていたのですが、電車の中がかなり混雑していて焦りました。
というのも、10日間ぐらいの出張だったので、凄く重くて大きいスーツケースを持って行ったので、それが邪魔になってしまったからです。
アメリカ人の乗客から、「スーツケースを座席の上に載せてしまったらどうでしょうか?」というような提案をされました。最初の
Why don’t you ~
のところはうまく聞き取れて、ジェスチャーで伝えてくれたのですぐにわかりました。
そして、プロビデンスのホテルへ向かったのでした。
まとめ
TOEIC850点時にアメリカ出張に行って、英語力はどうだったかをまとめます。
- 空港の手続きや、ホテルのチェックインにはまったく問題がなかった
- プレゼンは結構難しいが、何度も練習して何とか乗り切った。
- 英語での発表は、半分ぐらいは聞き取れた。
- フェーンウェイスタジアムのツアーガイドの英語は1割も聞き取れなかった
出張に関しては
- 有益な技術情報を持ち帰ることができた
- 役員向けプレゼンはとてもうまく行き、協力体制を築くことができた
- 副産物として、観光も楽しむことができた
と非常に有意義な出張になりました。
次回は、プロビデンスに技術開発のお願い(またプレゼン)しに行ったので、ご紹介したいと思います。
英語学習を頑張れば、海外出張だって行けるようになると思います。こういう貴重な体験をするためにも、みんなで頑張って英語学習をやっていきましょう!
以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
プロビデンス編はこちらから
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